本日の心理学・名言1459-9

極端の回避性 -松竹梅効果-
 商品のランクはよく3段階で示されます。
お寿司屋さんのチラシなんかで、桶が松・竹・梅に分かれているのを見たことがあるかと思います。
このように商品のランクを3つ作っておくと、
一番売れるのは真ん中のランクのものになるといいます。
私が行ったあるフレンチレストランでは、料理のコースが以下の3コースに分かれていました。
Aコース………………………….. 8,400円

Bコース………………………….10,500円

Cコース………………………….15,750円

「・・・、なんでCコースだけ値段が外れてるの?
内容的に5,000円もアップするようなものじゃないじゃん。
8,400円→10,500円ときたら、12,600円じゃないの」と考えていました(言ってはいませんよ)。
結局その場では、「その分ワインにまわそう」ということで
無難にBコースを選択しました。
後日、あるTV番組の中でこのことを取り上げており、
その理由について判明しました。
お店側はわざと一番上のランクだけ値段を高く設定しておいて、
真ん中と対比させていたのです。
不思議なもので、真ん中もそこそこ高いのに、
一番上と比べると安いようにも錯覚してしまいます。
そして、一番下を選ぶのもなんとなく気が引けます。
結局のところ真ん中に落ち着くのです。
いくつかの価格にランク分けされているとき、
両端のもの選ばずに真ん中のものを選ぶという行動を
行動経済学(人間の経済行動を心理学的に分析する経済学)では
極端の回避性」と言います。
安いのを選んで失敗したくない。
でも、一番上はちょっと高い・・・。
まぁ、真ん中が無難かな。
お店側としても一番売りたいのは真ん中。
でも、一番上が売れたらそれはそれでラッキー。
葬儀なんかも同じように3ランクあって、
業者さんはうまく真ん中(より上)を選択させるように<仕向ける>説明することがあるらしいですよ。
「多くの方が、このあたりですかね」とか言って、
世間体をくすぐるようです。
これって、他の国でも通用するんでしょうかねー。
どなたか研究なさってみては?

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