傾聴カウンセリング1/2

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始めに
傾聴カウンセリングは色々な手法(受容・共感など)を使って、悩みのある人の声に耳を傾けることで「自分自身が明確になり、変わっていくためには、話に共感し、それをありのまま認め(受容)、うなずいてくれる受け手(聴き手)が必要」という考えに基づくカウンセリングです。
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例:「傾聴カウンセリング」の実際のパターンは以下のようになります。例えば、保健所には相談員(精神保健福祉士など)さんがいます。
まずは、その相談員さんと連絡をとって、会う日時を決めて面談してみてください。
相談員さんは「聴くことのプロ」ですから、○さんの話の内容だけではなく、話す姿勢、テンポ、トーンなどを観察して、○さんが話しやすいように雰囲気を作ってくれます。そこでは、相談員さんが、うなずいたり、もう一度聞き直したり、○さんの言っていることを繰り返したり、単なる繰り返しではなく、相談員さん自身の言葉で言い直したり、感情や事実の確認をしたりなど話を聴く為の工夫をしてくれます。
その過程の中で、相談員さんは、○さんと同じような気持ちを自分の中に取り込んだり(共感)して、支持的な態度で○さんに接して、話をうまく引き出してくれます。
「傾聴カウンセリング」の効果としては、○さんが自分の心の中の秘めた思いを第三者に話す(外在化)ことによってカタルシス効果(心の浄化作用)が生まれ心がスッキリとすることがあげられます。
これにより、次第に○さん自身の現在位置(立ち位置)を確認して受け入れる(受容)ことで、次第に自分主導で変わっていく事(自己変容)ができるようになるのです。
対面式が大前提の「傾聴カウンセリング」が「心の煙突掃除」と言われる由縁がここにあります。
カウンセリングは1週間に1度(50~60分)が一般的です。
対面式のカウンセリングの重要な要素に
「相性~話しやすさ」があります。
これがカウンセリングの「良し悪し」を決めると言っても過言ではありませんので、少しこだわって見たほうがいいと思います。
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色々な悩みを持つ相手への傾聴カウンセリングが、よりよい人間関係の基本(ラポール)を作ります。
あらゆる悩みに対するどんなアドバイスにも最終的には、自分の責任において選択し、実行していくことになります。
その為には、相談者の自己変容(自分の考え方、ものの見方が変わる)は必要不可欠になってきます。
この傾聴カウンセリングのスキルを理解し実践することで相談者が自己変容を遂げることへの援助が可能となるのです。

*傾聴カウンセリングの実際

傾聴カウンセリグは、秘密のもれない安全な場所で行われます。
話し手と聴き手であるカウンセラーが、お互いの信頼関係を気付いておくことが一番大切です。
その為には「観察・傾聴・確認・共感」という4つの基本姿勢7つの基本技法を身に付けなければなりません。
生きていても仕方がない、苦しい、身体は衰える~でも「生きていたいという気持ち」、それを支えるのが聴くことです。
.@聴くことに大事なこと
1. 何を聴くか。
2.どのように聴くか。
3.なぜ聴くか。(今、私はなぜ聴くのか)の3ついての事前自己確認が必要です。

そして、なりよりも大切なのは、相手の気持ちを「変えよう」とするのではなく、「分かろうとすることです。
*何を聴くか
ひと言でいうと「苦しみ」に意識の焦点を当てて、内容に応じた対応ではなく、反論しないで相手の苦しみを聴くことに集中することです。
人間の苦しみは様々
1) 身体的苦痛
(2) 心理的苦痛(悲しみ、怒り、ねたみ、愛情など)
(3) 社会的苦痛(役割を担って、それを果たせない苦しみ、役割を与えられない苦しみ)
(4) スピリチュアルな苦痛(意味を問いかける、しかし、意味がない)
* 末期の患者さん→私の人生は、何だったのだろう。私の一生は、何だったのだろう。
* 生きていても意味が無いなぁ・・・若い人や、哲学的な子供もいる。
* 「死んだらどうなるの」→「聖」なるものの関係。滅びないものはあるのか。意味を見つけられない。
* 「命より大切なものがあるのか」など

* 4つの基本姿勢

(1)観察→(2)傾聴→(3)確認→(4)共感
(1) 観察
観察では、*キーワードとキーメッセージ(主張)*の二つが重なっていて、非言語的な部分も含めて、気持ちが強く表現されたポイントに注意すること
(2)傾聴
傾聴とは、話しを聴く時に、聴き手の心の中で起こってくる様々な気持ち(ブロッキング相手の気持ちをしっかりと受け止めようとしない状況に気付き、それを脇において、心を真っ白(素直)にしながら、非言語的な部分も含めて、相手の気持ちを聴くことを言います。
フォローの姿勢は、相手の話しを傾聴する時にとても重要な姿勢です。
相手の言った経験を自分のものと同一視したり、比較や解釈せず、非言語的な部分も含めて、相手の気持ちや感情についていくように心がけることです。
(3) 確認→「テーラーリング」の重要性
テーラーリングとは、傾聴する中で、聴き手なりにとらえた相手の気持ちがぴったり合っているかを確かめることがあります。その為には、相手の言葉をそのまま繰り返してみたり、相手の気持ちに合った言葉に仕立て上げて確かめてみます。
(4)共感
内省の効果、気づきの効果、自己決定の効果、癒しの効果があります。
共感とは、聴き手が話し手の気持ちと同じような気持ちを自分の中に起こして、相手の立場、状況を共に感じあうことです。
*内省: 自分の考えや行動などを深くかえりみること

注意して頂きたいのは、似たニュアンスで「同情」というものがありますが、これは相手を下に見ている状態なので「共感とは違うということです。
その為には、聴き手が、非言語的な部分もよく観察した上で、キーワードやキーメッセージ(主張)を中心として、話しての気持ちを「確認」しながら繰り返すと、話し手が自分の一番言いたかった気持ちの詳細をさらに語り始めるのです。
すると徐々に、何故、話し手がそのような気持ちになるのかが実感として理解でき、イメージできるのです。
聴き手は、そのイメージを共有して相手の気持ちと出来るだけ似通った気持ちになって、言葉や、ジェスチャーで相手に伝え返すのです。

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*7つの基本技法のステップ
7つの基本技法のステップ
(1) 関係づくり・・・ラポール=「心と心に橋をかける」ことを意味します。
A:アイスブレーキング:二人の間にある固い氷を徐々に溶かすように働きかけること。
(自己紹介、季節の話題、趣味の話題、最近の調子、相手の見た目を誉めるなど当たり障りのない安心感を与える話題であること)
B:開いた質問:聞かれた相手が考えなければ答えが出ない質問
閉じた質問聞かれた相手が「はい、いいえ」などで答えられる質問
この使い分けを上手くすることによってスムーズな会話ができます
(2) 効果的な沈黙と促し
A:効果的な沈黙も立派な会話である。相手のペースに合わせる~無理に会話をしようとしない。
B:会話の促し:「うん」「なるほど」・・・・あいづちを打つ
(3) 事柄の明確化(必要時)・・・基本的な言い方の例
「それは何のことですか?」「それは、どういうことですか?」「“あれ”って何ですか?」など
(4) 気持ちの明確化(必要時)・・・基本的な言い方の例
「どんな気持ちですか?」「どう感じるのですか?」「そこには、どのような気持ちがあるのですか?」など
(5) 効果的な繰り返し・・・ミラーリング効果
相手の気持ちを聴き手が、話し相手の鏡のようになって繰り返して相手に返すことによって、「自分が理解された」「自分は今後こうしていこう」などと気付き得た結果、自己決定できる。この効果のことを「ミラーリング効果」と言います。ただし、「鏡(ミラー)のように繰り返すと言っても、単なるオウム返しではなく、あくまでも相手の主な気持ちや声のトーン語調をつかんで繰り返すと言う意味です。
(6) 強い気持ちの明確化・・基本的な言い方の例
「今、一番強い気持ちは何ですか?」「・・・みじめだという気持ちが一番強いんですね」など
(7) 共感的励まし・・・基本的な言い方の例
「私の出来る範囲でさせていただきます」など

聴くことの援助的意味
1. 傾聴カウンセリングとは、何か
病気,障害など困っている人,悩みのある人の話し相手になって“話を聴いてどうするの?”と言う方もいます。“何になるの?”と言う人もいますが、聴くことの援助的な意味を理解して、特に困難な人、苦しんでいる人の話を聴くことが傾聴カウンセリングです。
2.聴くだけで援助になる。
聴くということは相手の心を、表情、ジェスチャー、声のトーン、着ているものなど様々な非言語的な心も含めて(目で、心で、耳で)聴くということです。
援助と言えば、捧げることにつながりやすいのですが、そうではなく、受け止める、耳で聴くことであり、受け取ることによって相手が楽になるのです。
人は話すことによって(外在化)によって感情を浄化(気持ちをすっきりさせること)し、心を整理することができます。
*外在化:自分の外側に表現すること
これは、カタルシス効果(心の浄化作用)という現象で、気持ちを語るだけでストレスが解消されて楽になれます。
3.生きる意欲を失っている人に、どうしたら元気を出させることができるのか。どう援助するのか。
これが一番難しく方法がないのです。
しかし、人は話を聴いてもらうと三段階の経験をするということが分かっています。
第一段階:気持ちが落ち着く→感情を出すことで・・・・
第二段階:考えが整う→自分の考えがハッキリする(時間の順序が整う、意味の順序が整うなど)
第三段階:生きる力が湧いてくる→後ろ向き、否定的、消極的な気持ちが、前向き、肯定的、積極的になる
4.聴くとは同時にスピリチュアルケア(魂のケア)をすること
もし、貴方の話を誰も聴いてくれないとすると、貴方はいらだち、不安になり、考えが整わず、最終的には生きる気力が失われてしまうのです。

聴くための心得

1. 聴き上手は、話さない
A:まずは、相手の話しを「素直に」聴くことです。
相手に反論したい時でも、話しをよく聴いてあげると、相手の意見も自然と穏やかになり、反論しなくて済むことの方が多いのです。
特に最初の15分間は自分のことを話さずに、相づちを打つように心がけます。
疲れたときは「流す」ことも忘れないで下さい。
B:相談者や患者の話を聴く時には、1回に50分~60分を目安としてください。
プロのカウンセラーはそのぐらいの時間を目安としています。
ボランティアとしては1回に30分を目安としてください。
心の中に関しての話は、一週間に1度、約一時間が一般的です。
相談者や患者の問題によっては、これを1年、2年と続けるのです。
2. 相づちをうつ
A:耳も頭も聴くモードになっていないと、相づちはなかなか打てません。
「話をよく聴いているよ」と、相手に伝える最良のコミュニケーション手段です。
B:相づちの種類は豊かに!
プロのカウンセラーの聴き方は,極端言えば“相づち”だけでもっているようなものです。
ですから、カウンセラーは、種類豊かに、しかも一人ひとりが工夫した独特の相づちを持っています。
例:「なるほど」「なあ~るほど」「なるほど、なるほど」「なるほどね」「なるほどねぇ~」「なるほどなぁ~」、「ハイ」「ハイそうですね」「ハイハイ」「ハイ・ハイ」「ハ~イ」「ハア~」「ハイ?→会話の促し」・・・
C:高等技術は、繰り返しです。どの言葉がキーワードかを判断します。
3. 自分のことは話さない
A:相手から聴かれても話さないと言う固い防衛的態度からではなく、自分の話しをしては、相手の話す時間を取ることになるからです。
B:自分の自慢話をすることは、人間関係を悪くします。
4. 質問には二種類ある
A:開かれた質問:「~は何ですか?」というように聴かれた本人が考えなければ出ないたぐいの質問です~初対面の軽いタッチの時や、相手や自分の思い、考えを確認する為に主に使います。
B:閉じた質問:相手が「はい、いいえ」などで答えられる質問です。~初対面の軽いタッチの時や、会話が途絶えた時、相手の会話を中断させたい時などに使います。
5. 聞き上手には上下関係なし
A:話し手との平等性を確保している聴き手は、尊敬していい人です。
B:人の話をよく聴く人が人格者ということになります
6. 相手の話は、相手のこと
A:相手の話は、相手のこと」が、暖かい気持ちで出来る為には、相手の心に対する理解が必要です。
家族や友達など自分にとって大切な人を失わないためには、常に相手を理解しようと心がけることが、第一なのです。
B:自分を主張するのではなく、相手の気持ちになって、しかも相手と自分を混乱しないこと~「分かるが勝ち」なのです。
7. 話して波に乗る
A:聴き上手になることを目指しているわけですから、聴き手が話し手になってしまっては、もはや聴くことが出来ないのです。
B:では、相手の話に辛抱して乗っていけばよいのかといえば、それは、既に相手の話しに乗っていないことになります。
相手の話しに関心がない状態なのです。
関心がないのに、話に乗ることなど出来ません。
C:話の内容だけでなく、話し手が語る感情や態度に乗れるように聴くことが大切です。
*補足:聴き方の極意は、相手中心なのです。
心理療法の心は、もてなしの心です。
傷ついた魂をいかにもてなすかが心理療法の精神だと言えます。


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