本日の心理学・名言1458-5

マスキングの効果

カフェやレストランで友人とおしゃべりするとき、
意外と周囲は騒然としていませんか?
よく”注意してみると”、それぞれのテーブルで交わされている会話、BGMとして流されている音楽、客と従業員のやり取り、
食器の音や外の車の音などさまざまな雑音に
囲まれていることがわかります。
このような環境の中で、どうしてゆっくりと会話ができるのでしょう。
”よく注意して見ると”周囲がうるさいことに気がつくということは、
注意しないと気づかないということです。
つまり、話し込んでいるときには、
そちらに注意がいっているため周囲の騒がしさに気づかないのです。
このように、ある感覚(ここでは自分たちの会話)が
別の感覚(周囲の音)をかき消す(マスクする)ことをマスキングといいます。
この効果によって、自分たちの会話が他の音を覆ってしまい、
会話を楽しむことができるのです。
ただし、このマスキングは一般にマスクする音が大きいほど
その効果が強くなるので、
工事現場の近くで会話しようとしてもちっとも相手の声が聞こえません。
(逆マスキングされてしまいます)
このマスキングは聴覚に限ったものではなく、
味覚・臭覚・視覚などにおいても起こります。
嫌なにおいを別の強いにおいでかき消したり、
嫌いな味を調味料をたくさん入れて他の味に変えたりと
いったことが例にあげられるでしょう。

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