本日の心理学・名言1457-5

感覚順応
人間の感覚、知覚能力には「順応性」というものがあります。
みなさんが一番よく経験するのは、
暗闇に対する視覚の順応だと思います。
夜電気を消してすぐには、周りにあるものが何も見えないけれども、
30分もするとだんだんと見えてくるというものが、感覚の順応性です。 また、とてもカビ臭い倉庫に入った時に、
最初はとても耐えられないと思っていたのに、
気がつくとあまり匂いが気にならなくなっていた、
というのも嗅覚が順応しているということです。
感覚を含めた認知の順応のせいで、
人間は少しずつの変化には気がつきにくいのです。
家族や身の回りの友人にはまったく言われたことがないのに、
久しぶりに会った人に、
「痩せたね」とか
「背伸びたんじゃない?」とか言われたことはありませんか?
毎日顔をあわせている人には、
徐々に変化している様子が感じられないのです。
今回は、心理学というよりも
生理学っぽいなと思ったかもしれませんが、
心理学という学問は、心理学だけで独立しているわけではなく、
生理学、神経生理学、 社会学、教育学、宗教学など
さまざまな分野の学問と絡み合っているので、
今回のテーマも心理学の分野であると言えるのです。

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