本日の心理学・名言1457-9

学習性無力感
「どうせ何をやっても無駄だ」と
何かをあきらめてしまったことはありませんか?
または身近な人でそんな言葉を口にした人はいませんでしたか?
自分がどういう行動を取ろうが、
現実は何も変わらないという
無力感を持つようなことが時にはあるかと思います。
そのような無力感というのは学習によってもたらされるということを
実験によって示した学者がいました。
一匹の犬を部屋に入れて出れないようにします。
その部屋は、床一面と壁全面に
電流が流れるような仕掛けがされています。
電流を流すと当然、犬は走り回ってもがきます。
しかし、どこへ逃げても電流からは逃れられないために、
犬は抵抗することをやめてうずくまってしまいます。
次に、その犬を別の部屋へ移します。
今度の部屋は床の一部分だけ電流が流れるようになっています。
つまり、電流が流れないところに移動すれば
苦痛から逃れられるわけです。
しかし、電流を流しても犬は動こうとはせずにうずくまったまま、
電流の苦痛にひたすら耐えたのです。
少し動けば電流から逃れられるのに、
犬は「何をしても無駄だ」と思い、なんの行動も取らなかったのです。
このように、受動的で無気力な状態を、学習性無力感といいます。 「自分は無力だ」と感じるのは
何も絶望的な状況までいかなくても、
けっこう身近なところでも感じます。
たとえば、選挙の投票率が低いのは、
「どうせ自分の一票なんて・・・」と思ってしまうのも
1つの原因ではないでしょうか。

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