本日の心理学・名言1550-4

@その昔、ひどい医者と出くわした。
腹が痛くなったんだけど、
当時引っ越したばかりで町医者を知らなかった。
すぐ近所にあった大病院に行くと、
長い時間待たされて通された診察室で
初対面の医者にこう言われた。
「あんたみたいな人に病院に来られるのは迷惑なんだよ。」
(中略)
彼は若い時からそういう発言をしていたんだろうか。
おそらく希望に燃えて仕事に就いたことだろう。
仕事に慣れてしまい、
人間を相手に仕事していることを忘れていったんだろう。
彼らが見ているのは「いつもの仕事」。
あるいは「病気」や「症状」といった治療すべき対象と、病院側の都合。
相手を「ひとりの人間」として見なくなっているみたいだ。
それがときには患者とその家族の
心を傷つけてしまうことに気が付かなくなる。

*ブとタのあいだ  116ページ
小泉 吉宏著  メディアファクトリー刊
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どんな仕事をしていても「慣れ」ってすごく怖いです。
初心忘るべからず」ということわざがありますが
私たち人間は、慣れてくると真実が見えなくなります。
自分に都合の良いようなモノの見方しかできなくなります。
慣れる。麻痺する。見えなくなる。
その弊害に気づいていれば対処のしようがあるのでしょうが
普通は中々気づけないんですよね。
井の中の蛙(かわず:カエルのこと)にならないように、
心を常に新鮮な状態にしておきたいですね!
*井の中の蛙:狭い世界に閉じこもって、広い世界のあることを知らない。狭い知識にとらわれて大局的な判断のできないたとえ。
by本日のレシピ

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