本日の心理学・名言1300-2

優れた人と言っても、
私たちより倍も三倍も違った頭脳や能力を
持っているわけではなく、
日常生活における心遣いや行いが、
ほんの少しだけ優れているだけです。

朝、三十分早く起きるか、出勤が人より十分早いか、
頭の下げ方がちょっと低いか、
有り難うと、ひとこと言葉を添えるか、
決められた仕事の他に、少し多く勤めるか、
人よりわずかばかりの努力の出し方が多いか、
ただ、それだけのことです。

そのほんの少しが、人の運命を、雲泥のように隔て、月とスッポンの差を作ります。
「隣に蔵が建てば、内では腹が立つ」と申します。
人の成功を、我が事のように共に喜び得るか、恨むか。
人の欠点をかばうか、あばくか。人を褒めるか、けなすか。
軽い湯のみを両手に捧げ持って重く頂く人、重い神様の真理や言葉を軽く受け流す粗末な態度の人。
こうした日常の些細な心遣いや行いが、その人の将来の運命を決めます。
「いんねん」の立て替わる境界線が、そこにあるのです。
「一分八間」と言う言葉があります。
手元の一分(注1)の狂いが、末では八間(注2)の差を生じるというのです。これを思えば、今一刻の心の使い方、言葉の出し方その行動が、いかに重大であるかが、うかがれます。
by話の台第一集
  • (注1) 一分:≒3mm
  • (注2) 一間:≒8mですから、八間≒14.4m