@A:
#DESC法
自分の要望を相手に伝えやすく、また伝わりやすくする基本ステップ
4つの段階のアルファベットの頭文字を組み合わせたものです。
では、それぞれ詳しく見ていきましょう。
D=describe:描写する
これから対応しようとする現在の状況や相手の行動を客観的に描写する。
E=express,explain,empathize:表現する、説明する、共感する
描写したことに対しての、自分自身の主観的な気持ちを表現、説明したり、
相手の気持ちに共感する。ここでのポイントはあまり感情的にならないこと。
S=specify:特定の提案をする
状況を変えるための具体的・現実的な解決策、妥協案を提案する。
C=choose:選択する
(具体例)
喫煙席のタバコの煙が流れてくる禁煙席に、友人と2人で座っている場面です。
あなたは、煙草を吸わないので、その状況を嫌だと感じているとします。
ここは禁煙席に近いので、煙が流れてきますね(D)。
私は煙草の煙が苦手で、のどが痛くなってきました(E)。
あなたは煙草が吸いたくなっているかもしれませんね(E)。
そろそろここを出ませんか(S)。
そうすればあなたは煙草に誘惑から逃れられますし、
私は助かります。(肯定的結果に対するC)
もし、あなたが一服したいのでしたら、
あちらの席に行って一服してから、
禁煙席から離れたところに移りませんか。
(提案が受け入れられなかった場合のC)
実践的ではないと感じる人もいるかもしれません。
@B:
人は行き詰まると、
転職とか離婚とか、思い切った変化に打って出ようとしますが、
現状というのは今までの判断を重ねてきた結果なわけですから、
大きく間違ってはいないはずです。
だからあまり無理せず、少しずつ問題に取り組むことを心掛けるだけでも、
意外と事態は好転するのです。
by齋藤 孝(さいとう・たかし*明治大学文学部教授)