@上司を納得させるための会話術
会議などで言っている内容は大して違わないのに、
なぜ同僚の意見は通りやすくて私の意見は通らないのだろうと首を傾げることってありませんか。
それはあなたが言っている内容に問題があるのではなく、
もしかしたら座る位置を間違えているからかもしれませんよ。
多くの会議を観察し続けたアメリカの心理学者スティンザーは 、
50年もの観察研究の結果とても興味深い法則を発見します。
それは正面に座るか隣に座るかによって、
相手の同調しやすさが決定的に異なるというものです。
A: 向かい合った人同士は相手の発言に反論しやすい
B: 隣り合った人同士は同調しやすい
実に簡単明瞭な結論ですがこれが本当に当たるんです。
彼の名前をとってこの現象はスティンザー効果と呼ばれています。
正面に座った人同士はどうしても視線がぶつかりますよね。
正面にいながら視線を合わせないなんて、不自然ですから、
どうしてもお互いの目を見る頻度が上がってしまいますね。
そうすると「こいつには負けたくないと」いう対抗心が生まれ、
必要もないのに反対意見を言いたくなるというのです。
まさに視線と視線とがぶつかり合う ”真っ向勝負”の状況ができてしまうわけです。
その点、隣同士に座れば、よほど意識しない限り目を合わすことはないですから、
相手の表情を伺わなくても済みます。
話すことだけに集中できるし、相手も素直に聞いてくれるというわけです。
この理論を応用すれば、
あなたの正面にはあなたと同意見の味方を配置しておくという
戦術が使えます。
あなたの敵を正面に座らせては不利ですよ。
とにかく上司と正面から視線を合わさないポジションを確保することが先決です。
もし意見が敵対しやすい上司がいれば 、
その上司の隣、つまり同調ポジションにさっと入ってしまうのがベストです。
このスティンザー効果は 街のキャッチセールスなどにも使われていると感じます。
ほら彼らは決まって真横から話しかけてくるでしょう。
正面から声をかけるということはほとんどありませんよね。
きっと横から勧誘をすれば話を好意的に聞いてくれるということを経験的に知っているのでしょう。
座り位置一つで説得力は不思議なぐらい変わるのです。