@過去の失敗が蘇(よみがえ)り、落ち込んでしまう
人間は死ぬまでにどれだけの失敗を重ねるのでしょうか。
大きい失敗小さい失敗全てを数えたら膨大な数にのぼるはずです。
それが一般的なのです。
「私はこれまでに失敗したことは一度もない」と言い切る人がいたとしたら、
それは嘘つきだと言われても仕方ないかもしれません。
失敗というものは誰だって避けたいと思っています。
なるべく失敗しないように努力もします。
しかしそれでも失敗するのは 、機械ではなく人間がやることだからです。
一度の失敗で学ぶことは多いし、
二度目は学習効果によって失敗しないことが多くなるはずです。
なのにまた同じ失敗を繰り返すのではないかとビクビクしている人を見かけ見かけます。
口を開けて待っている「失敗という穴」が大きく見えてしまうからです。
その穴を避ける方法を経験で学んだはずなのに、それを活かそうとしない人です。
勇気も足りません。
人が失敗したとき、人は必ず「なぜ?」という問いを自分に投げかけます。
ワイナーという心理学者はその原因は大体四つに分類できることを指摘しました。
「運」「課題の難しさ」「努力・方法 」「才能」です。
何度も失敗する人は原因を才能のせいにしやすいのですが、
これでは救いようがありませんね。
「私は才能がないからダメだ」と落ち込むと、
もう一度チャレンジしようという気持ちはなくなってしまいますよね。
ですから、まずは「運が悪かったからだ」とか、「テストの問題がたまたま難しかっただけだ」などと、、
一旦自分以外のせいにして、気持ちを落ち着かせることが大切です。
メンタルヘルスを保つために言い訳はちっとも悪いことではありません。
自分を責めることが一番良くないことです。
そして少し 気が楽になってなったところ、ちょっと反省の仕方を変えてみましょう。
「もうちょっと努力してみようかな」とか「もう1回方法を考え直してみようかな」
という前向きな気持ちが生まれてくるはずです。
失敗学という言葉があるように、無駄な失敗は一つもありません。
大切なのは「せっかく失敗した甲斐」を見つけてそれを次回に生かすことです。
大抵の失敗は必ずやり直しがきくものです。
失恋や受験の失敗、結婚の失敗にしてもしかり 、
失敗の学習効果はきっと成功に結びつくはずです。
*甲斐(かい): 行動の結果として現れるしるし。努力した効果。