本日の心理学・名言16630-5

百害あって一理なしの嫉妬心との付き合い方

傍目には羨むほどの出世街道まっしぐらななのにも関わらず、
他人の成功に異常なほど嫉妬する人がいます。
競争社会の弊害なのか、周りにいるものがみな自分の出世を妬んでいるに違いない、
もはや誰も彼もが敵で、ちょっと隙を見せると足をすくわれかねないと
猜疑心いっぱいに生きている人です。
もちろん、嫉妬心 を持つのは出世街道まっしぐらの人ばかりとは限りません。
客観的に見てみると 与えられている仕事に大きな違いはないのに、
同僚だけがいい仕事を任されていると思い込んでいる。
それも立派な嫉妬心です。
人はなぜ嫉妬を感じるのでしょう。
心理学ではその裏には「敗北感」があるからだと言われ考えられています。
なんとなく敗北感を感じてしまうというのはコンプレックスの表れでもあります。
嫉妬される相手は何も感じていないのに独り相撲を取り、挙げ句には被害妄想に陥り、
相手を傷つけてしまうことも少なくありません。
嫉妬は心の根深い部分の問題です。
なかなかゼロにすることはできません。
ビジネス社会では他者との競争に打ち勝っていくことが 宿命づけられていますから、
なおさらです。
つまり、その存在を忘れることができませんし、幼稚なことだとわかっていても、
相手に対する悪口も湧き水のように出てくるものです。
嫉妬を感じる人のいいところを紙に書き出してみるのです。
これは「感情の塗り替え」という心理療法で、
前向きになるという効果が脳科学でも証明されています。
最初は一つも出てこないかもしれません。
それでも諦めずあれこれ考えてみてください。
周囲に聞いて回ってもいいかもしれません。
一つ二つ三つと出てくれれば後は次々に出てくるものです。
そうなると今までの感情が影を薄め、相手に対する敗北感が尊敬へと変わり、
あなた自身の大きな成長になるのです。
それに自分に足りていないところが明確になるので、
このような作業をきっかけに 深遠な ライバル 関係が成熟するのです。
*猜疑心(さいぎしん):他人の言葉や行動を疑う心のこと
*嫉妬(しっと):
人との比較により生まれる感情です。
人はどうしても誰かと比較しないと生きていけない生き物です。
そして、比較した結果、相手に負けているところがあったり、
相手に対してうらやましいと感じるところがあったりすると、それが妬むという感情になります。これが嫉妬です。
*深遠:奥深くて容易に理解が及ばないこと。また、そのさま。