本日の心理学・名言272625-5

#A:アンカー効果
不確かな事態で予測や判断を行わなければならないとき、

初期値(アンカー)が判断に影響してしまうという心理的効果。
例えば、1万円の料理を高いと思うか安いと思うかの判断において、
「5000円でも似たような料理が食べられる」
と聞かされればひどく高いものに感じられるが、
「いつもは1万5000円だが今日は特別に1万円にサービスする」
と言われれば高くないように感じてしまう。
同じ金額でも目先の高いか安いかだけで、
その料理が高いか安いかを決めてしまう事。

B認知的不協和
人は自分の信念や、それまでの行動内容とは矛盾する、
“新しい事実”を突きつけられると、”不快な感情”を引き起こします。
その結果、自分の信念や行動と、”新しい事実”のどちらか一方を否定して、
矛盾を解消しようとします。
これを認知的不協和と呼びます。
そのとき、信念を変えることが困難な場合、
人は”新しい事実”の方を否定しようとします。
代表的な例がタバコで、タバコを吸うという行為に対して
「タバコを吸うと肺がんになりやすい」という”新しい事実”が提示されます。
すると、行動と事実の矛盾に対する不快感が起こり、
タバコをやめるか、事実を否定することで矛盾を解消しようとします。
しかしタバコには依存性があり、やめるのは困難です。
したがって、事実の方を否定して矛盾を解消しようとします。

#C:プロスペクト理論
人間は『利益を得た時の喜びの実感』よりも

『損失を出した時の苦痛の実感』のほうが2倍以上も大きいことが分かっており、
大多数の人間は『もっと多くの利益を得ようとする積極的な欲求』よりも
『少しでも損をしたくないという消極的な欲求』のほうが強いことが分かっている。
プロスペクト理論は人間の感情的で非合理的な経済行動を説明してくれる理論だが、
この理論が指し示す『損失回避の傾向』は往々にして、
『更なる損失の拡大(利益の逸失)』を招きやすいという厄介なものでもある。
近視眼的に『短期あるいは直接の損失』を何が何でも回避しようとすると、
結果的に『長期あるいは間接の損失』が
もっと大きくなって降りかかってきてしまいやすい。