本日の心理学・名言2393-1

自分を信じなさい。
鉄製の弦が響けば、あらゆる心が感応して震え出す。
by『エマソン 運命を味方にする人生論』(渡部昇一・著)

鉄製の弦を響かすと、
その音がいろいろなところに共鳴していくといっています。
鉄でできた弦を指で奏でて響かすのは、とても難しいことです。
しかし、自分を信じて弾いてみれば、音が響いていく。
そして、
それを聞いた人びとの心を震わせることができるというのです。
この「鉄製の弦」は、われわれの日常でいえば
「難しい課題」と置き換えてもいいでしょう。
そのような難題に果敢にチャレンジしていく人の姿は、
見ている人びとを感動させ、共感させます。
まさに「心が感応して震える」のです。
そのような共鳴音が出てくるような頑張り方があるのだと、
エマソンはよく知っていたのでしょう。
しかし、そのような共鳴音を引き出す人となるためには、
何があっても揺るがない確信を得てこそ、
自分に自信が生まれ、
堂々と自らの主張を述べることのできる人である
必要があります。
それこそ人を感化できるのです。
まず自分を信じないことには、
他人を感化することなどできはしないのです。

「自分を信ずる」とは、「決意を固める」ということです。
だから、決意というものは本来、
そう簡単に固めてはいけないのです。
考えて考えて考え抜いて、
これ以上考えることがないというくらい考えた末に決意する。
そのとき、本当の決意が生まれるのです。
そして、それほどの決意だからこそ、
それを口にすれば周囲にまで響いて
共鳴する人が出てくるのです。