本日の心理学・名言1622-4

@人は理では動かず情で動く  45ページより
向谷匡史著  KKブックス刊

1962年、角栄が44歳で大蔵大臣に就任したときのことだ。
大蔵省と言えば超エリートたちによる日本の最高頭脳集団。
対する角栄は高等小学校しか出ていない。
しかも、土建屋の叩き上げである。
大蔵官僚たちにしてみれば
「なんだ、こいつ」と見下して当然だっただろう。
(中略)
角栄は、就任スピーチでこう言った。
「私が田中角栄だ。小学校高等科卒業である。
諸君は日本中の秀才代表であり、財政金融の専門家ぞろいだ。
私は素人だが、トゲの多い門松をたくさんくぐってきて
いささか仕事のコツを知っている。
一緒に仕事をするには互いによく知りあうことが大切だ。
われと思わん者は誰でも遠慮なく大臣室に来てほしい。
何でも言ってくれ。上司の許可を取る必要はない。
できることはやる。できないことはやらない。
しかしすべての責任はこの田中角栄が背負う。以上!
あえて肌合いの違いを前面に出し、
型破りのスピーチをすることによって
エリート官僚たちの「上から目線」はたちまち「興味目線」へと転じ
やがて角栄一流の人間関係術によって、
彼らの心はからめ捕られていくのである。
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うーん、凄いです。正に傑物ですね。
以前、別の大臣が初登庁のときに
官僚の出迎えが少ないと怒り出しました。
その数週間後、選挙区内での好ましくない対応が問題となり
結局その大臣は辞任する羽目になりましたが、
その方はたしか東大卒でした。
学歴は変えようがありません。
生まれた場所も変えようがありません。
大切なことは過去ではなく未来・・・その未来に向けて
国の行く末に携わる者として、政治家と官僚が力を合わせれば
間違いなく良い仕事に繋がりますね!
角栄のスピーチの最後の部分
「しかしすべての責任はこの田中角栄が背負う。以上!」
・・・カッコいいです。こんなリーダーでありたいですね!
by本日のレシピ

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