@たったそれだけの幸せを
ふかいふかい闇の中に
複雑で苦しい思いが溜まっていて
それは底のほうへいくほど凝縮されている
絞られた蜜柑のように
一番底からぽたりと落ちた雫は
心の湖に落ちて、まるい波紋を描いた
静かになった心は
そんなに多くを望まない
今はただ、ただ平穏を願う
たくさんの困難を経て
悲しい争いを経て
心は傷つき、涙は流れ
諦めきれない思いと胸を締めつける切なさが
心の奥のほうで淋しく響いている
そんなに多くを望まない
今はただ、ただ平穏を願う
たったそれだけの幸せを切に願う
HP:詩集~彩~より