本日の心理学・名言1485

@落葉林

葉を落し休息している明るい白樺林を
恋人同士がゆっくり通りすぎて行った
幸福が近くで聞き耳を立てていた

葉を落し休息している明るい白樺林を
愛に傷ついた人がひっそりすぎて行った
疲れているのに、もっと疲れようとしていた

愛は、多分
休息を必要としない熱中なのだろう
しかし、愛とて
あるとき疲れ、眠らねばならない

葉を落し休息している明るい白樺林を
幸福な一組の恋人と
かつて幸福だった孤独の人が
少し時を違えて、通りすぎて行った
HP::お気に入りの詩より~吉野弘氏

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