本日の心理学・名言21270-3

A
言葉は私たちの強力な伝達手段です。

アサーションとは簡単に言うと、
私たちが思っていることや感じていることをどのように言葉に出して表現するか、
ということです。
言葉によって私たちが自分の思いを伝達するには、
それを表現するための適切な言葉や言い方を知っていなければなりません。
しかし実際は、私たちはあらゆる場面に出会っているわけではなく、
出会ったとしても、そのつど適切な表現法を学んでいるわけではありません。
自分の思いを伝達する為に、適切な言葉や言い方を学ぶ機会をつくって、
その場の雰囲気に慣れる必要がそこにあるのです。
注:アサーションとは、
「自他の尊重の権利を侵さない限り、自己表現をしてもよい」
という意味です。

B
「不安」はコントロールできない、
不安な時はパニックに陥るものだという考えは現実的ではありません。
不安は、そもそも非現実的な心配から起こります。
最悪の事態を想像した先取り不安が主です。
「どうしよう」の内容は、致命的でも回復不能でもないことが多いのです。
パニックになっても、人は何かは出来ますし、
何も出来なくなっても、気持ちを落ち着けて、再度取り掛かればよいのです。
「どうしようもない」と思い込む前に、
「どうにかなるものだ」と思っていると、
方策は見つかります。
危険や恐怖に対しては、筋道を立てて考え、問題を予測し、
出来る限りの解決策を考えておくしかありません。
それでも、まだ対応できないことが起こった場合、
それは前もって心配しても対策がないほど
重大なことであると思って諦めるしかないでしょう。
どうしようもないと思うのではなく、どうにか出来ると思うことが、
危機を乗り切る力と能力を生み出すのです。

C
『相手に聴く』とは、相手の『準拠枠』に沿って理解しようと、
相手に耳を傾けることをいいます。

したがって、『相手に聴く』とは、
相手の言わんとすることを理解しようとすることであり、
ただ相手の言っている事を耳に入れるだけでなく、
また内容をただ頭で理解するだけでもなく、
相手が言葉と表情,態度、声の調子などで分かってもらおうとしていることを、
分かってもらいたいように理解しようとすることです。

その意味では、相手を理解することには、
耳や目だけではなく心も使う必要があります。
*準拠枠:一人ひとりの理解の枠組み、言葉への意味付け