@楽天心を持つ: 不運を幸運に転じる発想法
物事を楽天的・建設的に考えることが、楽天心を強めるための第一歩になるのですが、
次に問題になってくるのは、自分の感情をどうコントロールしていくかだと思います。
人間にはマイナスの感情がつきものなので、聖人君子のようなよほどの人格者でない限り、
それらを全て拭い去ることはできません。
どんなに優雅で満ち足りた生活を送っている人にも、
不平不満の一つや二つはあるでしょうし、ひょっとしたら人に言えない悩みを抱えているかもしれません。
でもその一つひとつに対して、腹を立てたり 悲しんだりしていたのでは、
いつまでたっても楽天心を抱くことができず、心の体質は弱まっていくばかりです。
そこでその対処法として、
私が提唱している「楽天の発想」を行ってみることをお勧めします。
楽天の発想とは、
自分の周りに起こること全ての現象、あるいは自分の身に降りかかってくる出来事を
全て”善”に解釈する考え方のことを言います。
ついていないことでも、自分に都合よく解釈したり、
起きたことは、結果として自分の人生にプラスになると考えるのです。
例えば、夏の暑い盛り、上司から用事を言いつけられ、
外出しなければならないとしましょう。
この時、「暑い最中、外出するなんて嫌だなぁ」と考えるから不快になるのです。
逆に、「サウナで汗をかいて、新陳代謝を良くできると思えばいい」と考えることができれば、
夏の暑い盛りに外出するという行為が不快から快へと転じて行きます。
朝の通勤時、地下鉄のエスカレーターが故障した場合もしかり 、
今日は朝からついていないと思うから腹が立ったり、不快な気分になるのです。
でも、「日頃の運動不足を解消する良いチャンスだ」
と考えれば腹立たしさも薄れ心が落ち着いてきます。
この楽天の発想は日常生活のあらゆる場面に通用しますので、
その参考例をいつか紹介しておきましょう。
*喫茶店で待たされた→そのおかげで本が読める
*朝礼で喋るのが苦手だ→人前で喋る良い訓練になる
*交通事故を起こした→これで無謀な運転をしなくなる
*お小遣いが少ない→節約のいい勉強ができる
*飲み過ぎて終電に乗り遅れた→時間のルーズをなおす良い機会である
* 国家試験に落ちた→おかげでもう一年しっかり勉強できる
*顧客からクレームがきた→商品の改良・改善のいいヒントが得られる
*真冬に北国へ出張しなくてはならない→旬の郷土料理が味わえる
*運転中、渋滞に巻き込まれた→大好きな音楽がたくさん聴ける
*持病がなかなか治らない→無病息災より一病息災の方が体をいたわれる
*慰安旅行の幹事を命じられた→上層部に自分を PR する良い機会だ
*パソコンの操作に行き詰った→パソコンの知識が吸収できる
*行きつけの食堂が休業していた→新規の店を開拓することができる
*お酒が飲めない→その時間とお金を 趣味や勉強に充てることができる
他にもまだ考えられますが、このようについていない現象に見舞われても、
常に楽天の 発想を持つように心がけていけば、
それ自体がプラスの感情として、心に焼き付けられるため、本当についている現象に感じるようになります。
また何よりも言葉遣いや行動までもが変わるようになり、
それが心の体質の強化、ひいては精神レベルの向上に繋がっていくのです。