@A:
欲求は満たされることがないことが自然であり、
多くの者はそれを満たすためにのみ生きている。
byアリストテレス
人間の欲望が、100%満たされることはありません。
なぜなら欲望は「もっともっと」を要求するからです。
例えば、「高級ブランドの服が欲しい」という欲に取りつかれたとします。
そして、幸いにも、その服が手に入れられたとします。
しかし、それで満足できないのが、欲望なのです。
次は、例えば「高級ブランドの時計が欲しい」という欲に取りつかれるでしょう。
そして、その時計が手に入れば、次は「豪華な宝石が欲しい」
という欲に取りつかれるに違いありません。
このように、どこまで行っても満足を得られないのが、欲望の本質です。
しかし、欲には、きりがないことを理解できない人もいます。
欲を追い続ける人、欲に追いまくられる人です。
そのような欲望中心の生き方が幸せであるはずがありません。
なぜなら、永遠に満足感や幸福感を得られないからです。
安らかな気持ちで幸せに生きていくには、
「欲を持っても、それにとらわれない」心がけが大切だと思います。
そのためには、今持っていないものを欲しがるのではなく、
今持っているものを大切にして暮らす意識を持つことが大事です。
今ある物を大切にすると、そこに大きな満足感が生まれます。
その満足感が、安らかな気持ちと幸福につながるのです。
@B:
自分にないものを嘆くのではなく、自分の手元にあるもので大いに楽しむ。
byエピテクトス
幸福になるためには、「自分にないものを嘆く」のではなく、
「自分にあるもので大いに楽しむ」生き方が大切になります。
ないものを数え上げていても幸せにはなれません。
「キャンピング・カーがあれば人生を楽しめるのに」
「宝石をもっとたくさん持っていれば、自分の生活に満足できるのに」
このように、「ないもの」ばかりに意識を奪われていたら、人生が 楽しくなくなるでしょう。
その結果、「私は恵まれない人間だ」と思い込み、不幸な人生を送ることになりかねません。
誰もそのような生き方を望んではいないと思います。
キャンピング・カーを持っていなくても、
今持っている自家用車でドライブを楽しむことが十分に可能です。
家族や友人や恋人と行くのであれば、
どのような車であれ、存分に楽しむことができるはずです。
宝石を持っていなくても、例えば、安価なビーズで装飾品を作れます。
ビーズでの装飾品作りを趣味にして、趣味の会をつくって楽しく活動していけば、
それは豊かな生きがいになるでしょう。
「あるもので大いに楽しむ」ことができれば幸せになれるのです。