フラッシュバックの対処法
@フラッシュバックが起きた時の対処法は、
親しい人が傍にいるときは、手を握ってもらうとか、抱きしめてもらうことで、
恐怖や麻痺よりも、温もりと匂いと安心と人間的な思いやりに抱かれる体験になるので、
全身をブルブル震わせながら、トラウマを解きほぐすことができます。
また、一人でいる場合には、
過去に引きずられることなく、なんとか今ここにとどまることが重要です。
目をしっかり開けて、眼球を左右交互に動かしながら景色を眺めたり、
左右の鎖骨辺りを交互にタッピング(軽くたたく→Youtube)してみたり、
足の裏をピッタリと床につけたり、
ゆっくり深い呼吸をしながら、
今ここ(身体感覚)に注意を集中させることが有効です。
胸部の圧迫や痛みが強い場合は、水をごくりと飲むとか、
一生懸命に自分に向かって、私は今ここにいて大丈夫だよと
話かけるなど対応の仕方は様々あるようです。
フラッシュバックを起こすと、過去の記憶が蘇り、
呼吸数や心拍数が増えて、胸が苦しくなります。
フラッシュバックしてから数時間経った後の対処法は、
腹式呼吸をしながら身体の感覚を見ていきましょう。
次いで、頭の中で幸せや安心できる記憶・イメージを思い浮かべて(アンカーリング→後述)、
身体の感覚や感情を見ていって、次に何が起こったかを見ていきましょう。
頭と身体は神経で繋がっているので、頭の中を幸せなイメージにすると、
手のひらやお腹、胸も温かくなり、涙が出てくるようになります。
また、フラッシュバックの症状が出てきたとき、
これが症状だと分かっていれば、
その状態にならないような対処するとか、
あらかじめ備えることが出来ます。
フラッシュバックを引き起こすトリガーは、
自分で気づいていたり、トラウマの専門家と話すことで、
気づくことができるようになるでしょう。
一人でフラッシュバックに立ち向かうと、戦慄や無力感に打ちのめされてしまうため、
治療を受けながら、遠回りになりますが、
それに対応と対処できるだけの心と身体を育てていくのが良いと思います。
@アンカーリング
突発的に起こるネガティブ(否定的・マイナス思考的)な感情
(トラウマによるフラッシュバックなど)がわき上がってきた時、
ポジティブなリソースを即座にアンカーリング(後述)することで
ネガティブな感情を相殺(中和)する方法があります。
しかし、どの程度の効果があるのかには、個人差があることをご了承してください。
(注)リソース~自分が利用できる資源(経験など)という意味で、
ポジティブとネガティブの両方があります。
ポジティブなもの~過去の経験の中で自信・愛情・勇気などを感じた場面
ネガティブなもの~否定的・マイナス思考的な感情:トラウマ・不安・イライラなどを感じた場面
*アンカーリングは、その手法を事前にしっかりと練習し、
ポジティブなリソースに即座にアクセスできるようにトレーニングをしておく必要があります。
(注)アクセス:ここでは、過去の場面に感情移入することと定義します。
アンカーリング:一言でいうと「条件付け」のことです。
「条件付け」を意図的に行い、
高いパフォーマンスを発揮する「心身の状態」をつくるスキルです。
例えて言えば「パブロフの犬」という有名な条件反射実験のように、餌を与える時にベルを鳴らし、これを繰り返しているとベルが鳴ると犬は餌をもらえるように行動する、赤信号:止まる、学校でチャイムがなる:授業の開始や終了という状態になるものです。
ある刺激で、望ましい反応をリンクさせて活用していきます。
*蝕覚によるアンカーリング
自分が自分の必要とするポジティブな状態になるためのリソース~(前述)にアクセスしていきますので、あるタイミング(後述)で、自分が自分のどこかを触る(例えば右手で右ひざをさわる)ことでアンカーします~(アンカーリング)。
しばらくして同じところに同じように触れてみます。そうすることによって自分がポジティブな状態に戻るようになるまで何回も練習してみてください。
これがアンカーをする(アンカーリング)簡単な一つの例です。
これが出来るようになるということは、強力でポジティブな状態が、体の一部に触れることとつながったというわけです。
*アンカーリング(触覚)のタイミング
そこで、アンカーリングのタイミングですがポジティブな最高の状態になる少し手前にするのが一番効果的です。