やる気の心理学

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やる気の心理学:やる気がでない原因7つと対処法+参考

@原因1:体の疲れ
フランスの哲学者、デカルトは心と体は独立していると考えました。しかし、これはウソであるということが、心理学の研究で分かっています。
あなたも、実体験でお気づきのはずです。体が疲れていたら、やる気なんておきないですよね。会社で残業してヘトヘト。そんな状態だと、何もしたくない。家に早く帰って寝たい。そのとおりです。
やる気が出ない人によくあるパターンは、「体の疲れ」です。私たちの脳で重要な栄養のひとつにブドウ糖(砂糖や炭水化物を、私たちの体が分解したもの)があります。これが十分にあると、やる気を出せます。ブドウ糖なくして、やる気なし、なのです。

#やる気をだすために必要なことは、脳にブドウ糖(砂糖や炭水化物を、私たちの体が分解したもの)を補充してあげること

そして、ブドウ糖は体が疲れたときに、不足しがちになります。ほら、体が疲れたときには、チョコレート(ブドウ糖)が食べたくなりますよね? これは、使ってしまったブドウ糖を、体が欲しているのです。
このように、体が疲れてしまうと、全身のブドウ糖が少なくなってしまいます。
すると、脳までブドウ糖がいかなくなり、やる気が出なくなるのです。
ブドウ糖がない状態でやる気を出すことはできないのです。
余談ですが、体の疲れだけでなく、風邪をひいたときや、女性の場合、PMS(月経前症候群)のときにも脳のブドウ糖が不足しがちになります。ですから、こういった場合でも、やる気が出なくなる、というわけです。

@対処法1:ぐっすりと睡眠をとる

では、疲れたら、どうすればいいのでしょうか? 私たちの脳は手っ取り早いブドウ糖として、炭水化物よりも砂糖を求めます。砂糖の方が、炭水化物よりも吸収が早いからです。その典型例が、チョコレートですね。
たしかに、砂糖はすぐに吸収されます。すると、血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)も一気にアップします。すると、脳にもブドウ糖が補給されて、やる気もアップ……とはなりません。

血液中のブドウ糖の濃度が高くなると、それをおさえるために、すい臓がインスリンという物質を分泌します。このインスリンには、血糖値を下げる機能があるのです。これによって、実は、砂糖を食べる前よりも、血糖値が下がってしまうのです。
血糖値が下がってしまい、血液中のブドウ糖が減ってしまえば、脳にブドウ糖が補給されませんから、やる気も起こらないのです。
一番重要なことは、疲れているなら寝るに限る、ということです。当たり前の話でごめんなさい(笑)。疲れているときは、体の免疫にブドウ糖を使わせてあげましょう。
寝ているときは、ブドウ糖の必要量を減らせますし、血液中のブドウ糖を利用する力を高めることができます。もし体が疲れているのであれば、ムリしてやる気を出すのはやめましょう。寝るのが一番です。

寝ているときはブドウ糖を省エネできるので、寝るとやる気を回復できる
by
やる気の心理学HP

@原因2:慢性的なストレス

そもそも、やる気というのは「やりたい!」という感情ですよね。そして、感情のコントロールにブドウ糖が使われるのです。やる気という感情を生み出すにもブドウ糖が必要、というわけですね。
ということは、慢性的なストレスを抱えていると、それだけでやる気が出なくなることがわかりますか?
例えば、会社の上司から「おい、そのレポート、明日までにやっておけ!」と言われたとしましょう。心の中では「あー、あの上司、本当に腹が立つ。なんで、いつも、オレにやらせるんだよ。ムカツクなあ」と怒りが出てきたとします。
しかし、いくらムカツクと言っても、その怒りを上司に向けるわけにはいきませんよね。怒りの感情をコントロールして、抑えないとクビになってしまいますから。
そこで、私たちの脳は、ブドウ糖を使って、怒りの感情をコントロールするわけです。
慢性的にストレスがあると、慢性的に怒りなどのマイナス感情をコントロールすることになります。すると、慢性的にブドウ糖不足になり、慢性的にやる気不足になります。
慢性的にストレスがあると、慢性的に怒りなどのマイナス感情をコントロールすることになります。
私たちの脳は、ブドウ糖を使って、怒りの感情をコントロールするわけですから、
慢性的にブドウ糖不足になり、慢性的にやる気不足になります。

#ストレスがあると、脳はブドウ糖不足になり、やる気が出ない

怒りに限らず、悲しみ、自己嫌悪、不安など、強いマイナス感情をもたらすストレスがあると、やる気が出るわけがないのです。

対処法2:ストレスから身を守る

慢性的なストレスが、慢性的なやる気不足にする。ではどうすればいいのでしょうか? その答えは、当たり前ですが、ストレスから身を守ることです。
ストレスを作り出している問題を解決するか、どうしても解決できないなら、いさぎよく逃げましょう。
たとえば、あなたのことを支配してくるような人がいたら、自分の言いたいことをハッキリ主張するか、離れるかするのです。
どんな人間にも、ブドウ糖の量に限りがあります。つまり、コントロールできる感情の量に限りがあります。もちろん、ブドウ糖は食べ物から補充できますが、それにも限度があります。
人それぞれ、色々な事情があるとは思いますが、慢性的にストレスを抱えている場合、可能なかぎり、そのストレス発生源から距離を置くようにしてください。
慢性的なストレスがあると、そのストレスの感情を抑制するために、私たちの脳はすぐにブドウ糖を使い果たします。やる気を作るためのブドウ糖なんて、これっぽっちも残らなくなります。
また、ブドウ糖が不足すると、やる気が出ないどころか、もっと大きな問題
が起こります。理性の歯止めが効かなくなることです。

脳がブドウ糖不足になると、ドカ食いしたり、衝動的になってしまう

甘いものをドカ食いする、アルコール中毒になる、買い物で散財する、無気力でテレビをずっと見る……などなど。あなたもストレスまみれになったあと、このようなことをした経験がありませんか?
これらの行動はストレス発散の手段と言われますが、実は違うのです。ストレスのせいでブドウ糖不足になり、理性の歯止めが効かなくなって、衝動的に行動しただけなのです。ですので、私からのお願いは、ストレスと真っ向勝負をせずに、ストレスから身を守ってください、ということなのです。

原因3:血糖値のアップダウンが激しい

ここまで、やる気を出すには脳の中のブドウ糖が大事、と書き続けてきました。
このときのポイントは、脳の中のブドウ糖の量を、できるだけ一定に保つことなのです。そして、脳の中のブドウ糖と大きく関係するのが、血液中のブドウ糖の量、すなわち血糖値です。
ブドウ糖は、血液で、脳に運ばれるからです。血糖値が低くなると、脳に運ばれるブドウ糖も少なくなり、やる気が起きなくなります。
また、私たちの体は、血糖値が下がるとお腹がすいて、血糖値が高くなるとお腹がいっぱいだと感じるようにできています。食事前は血糖値が低く、食事中に血糖値が上がっていき、血糖値が十分に上がると満腹に感じて、食べるのをやめるのです。
さて、ちょっと思い出してみてください。私たちはお腹がすくと、やる気が出なくなりますよね? それは、お腹がすいているということは、血糖値が下がっているからです。
血糖値が下がれば、脳の中のブドウ糖が不足するからです。

空腹時は、血糖値が下がっているので、やる気も出ない

1日1回だけドカンと食べるような人の場合、食後は血糖値が高くなりますが、その後何時間も血糖値が低い時間が続きます。つまり、脳の中のブドウ糖が足りない時間が続くので、やる気不足の時間も続くのです。

 

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対処法3:砂糖と炭水化物を減らす

一番大切なのは、砂糖と炭水化物を減らすことです。砂糖と炭水化物は、一気に血糖値を上げてくれるのですが、そのあと、インスリンによって、一気に血糖値を下げてしまいます。これだと、血糖値のアップダウンが激しくなってしまいます。
ですから、砂糖(お菓子やデザート、清涼飲料水など)や、炭水化物(ご飯、パン、じゃがいも、スパゲッティなど)は減らしましょう。炭水化物はゼロにしなくてもいいですが、できれば半分くらいにおさえるといいでしょう。
とくに、砂糖は危険です。砂糖は炭水化物以上に、一気に血糖値が上がりますが、そのあとガクンと血糖値が下がります。結果として、砂糖をとると、30分やる気は出ますが、その後3時間もっとやる気が落ちることになるのです。
逆に食べたほうがいいのは、野菜や果物、ナッツ、チーズ、肉、魚、オリーブオイルなどです(専門用語で、「GI値」が低い食べ物ですね)。

やる気をキープするには、野菜や果物、ナッツ、チーズ、肉、魚、オリーブオイルを食べて、砂糖と炭水化物は減らす

こういったものを間食として、ちょこちょこと食べると血糖値を一定にキープできます。すると脳の中のブドウ糖をキープできるので、やる気もキープできるのです。
1日1食よりも1日6食の方が、やる気がキープできるというわけです。
なお、人間の体は、アミノ酸(タンパク質の構成ユニット)からブドウ糖を作り出す力をもっています。ですので、炭水化物や砂糖をたくさんとらなくても、ブドウ糖不足になることはありません。
原因4:頭の中のモヤモヤ感

「あの資料を作らないといけないんだけど、どうやって作ろうかな。今の状態だと情報不足で良い資料が作れそうにないな」……なんて、頭の中がモヤモヤしていませんか? こういう状態だとやる気が起こりません。
それは、心の中に葛藤(2つの要素が対立している状態)があるからです。あちらを立てればこちらが立たず、の状態ですね。

心に葛藤(2つの要素が対立している状態)があると、やる気は出ない

「資料を作りたい」という、やる気はある。でも、現状だと作れそうにないので足踏みしている状態。車で言えば、アクセルとブレーキを同時に踏んでいる状態です。
頭の中で「〜したいけど、このままではできないな」と気づいているのです。葛藤があると、「なんか面倒だな」とか「モヤモヤしていて、どうしていいか分からない」という気持ちになってしまうのです。

対処法4:考えていることを整理する

では、どうやって、そのモヤモヤ感を取ればいいのでしょうか? 答えは簡単です。コーチングなどで使われる質問術をつかって、頭の中を整理すればいいのです。「資料を作りたいけれど、情報不足で良い資料が作れそうにない」というシチュエーションについて考えてみましょう。

1.資料を作る前提を確認する質問(アクセル側)

そもそも本当に資料を作る必要はある?
資料を作る目的は? その目的を達成する他の方法はない?

2.情報を集める前提を確認する質問(ブレーキ側)

 そもそも本当に情報を集める必要はある?
 情報を集める目的は? その目的を達成する他の方法はない?

3.
細かくケース分けをする質問

 資料を作る必要があるところと、ないところは?
 情報を集める必要があるところと、ないところは?

4.
妙案を出す質問

 情報を集めずに資料を作る方法は本当にない?
 情報を集めずに資料を作れないと思っている理由は?

論理的思考で、この4パターンを質問で確認すれば、ほぼ間違いなくモヤモヤ感は解消できます。この質問を、あなたの問題に置き換えて、考えてみてください。

葛藤2つの要素が対立している状態)を解消するには、上記の4視点で質問をする
1つ目の要素の前提を確認する
2つ目の要素の前提を確認する
*時と場合について、ケース分けをする
*妙案がないか確認する

原因5:運動不足

やる気が出ない原因として、よくあるのが運動不足です。
あなたは、テレビなどで、こんなことを言っている「引きこもりの人」を見たことがありませんか?
「全然、やる気が出ないので、家にずっと引きこもっています」とか「働くモチベーションが起こらないので、ずっとパソコンでインターネットを見ています」とか。
これ、実は因果関係が逆かもしれません。家に引きこもっていて、運動不足なので、やる気が出ないのかもしれません。あるいは、インターネットばかり見ていて、運動不足なので、働くモチベーションが起こらないのかもしれません。
実は、運動をするだけで、人間の脳には劇的な変化がおこります。なんと、ストレスやうつ、不安、依存症を改善してくれるのです。

有酸素運動をするだけで、やる気が出ない状態を改善できる

もしあなたが運動不足だったとしたら、それがやる気が出ない原因になっている可能性は十分にあります。

対処法5抗うつ剤より運動をする

実は、運動には抗うつ剤と同等の効果があることがわかっています。
1999
年にデューク大学のジェームズ・ブルメンタール氏は、うつ病の患者156人を集めました。氏は、患者を3つのグループに分けて、実験をおこなったのです
抗うつ剤グループ(抗うつ剤のゾロフトを服用する)
*運動グループ(週3回、30分の有酸素運動をする)
*併用グループ(上の2つを併用する)

その結果、16週間後、3グループとも大幅にうつが解消したのです。それぞれのグループで、約半分の患者はうつが完全に解消しました。
運動には、(1)薬と違って副作用がない、(2)お金がかからない、(3)他の病気の予防にもなる、などのメリットがあることを考えると、抗うつ剤よりも運動の方がおすすめできます。


3回、30分の有酸素運動には、抗うつ剤と同じ効果がある

『脳を鍛えるには運動しかない』の著者、ジョン J.レイティとエリック・ヘイガーマンによれば、1週間のうち6日間、有酸素運動を4560分した方が良いとのこと。これは少し難しい条件ですが、できるかぎり運動することは良いことだと断言できます。
もし、「最近、運動不足だなー」と感じるのであれば、体を動かしてみては? きっと、やる気が出てくることに気づくでしょう。

6原因:理想と現実の差が大きい

私は経営者にコンサルティングをすることが仕事ですが、経営者の中には理想と現実の差が大きい人もいます。まだ、ほとんど売上もないのに、「年収1億円になる!」みたいな理想を持っている人です。
残念ながら、こういう人ほど、理想と現実の差が大きくなって、やる気が出なくなります。また、「俺は何でもできる!」といった根拠のない自信を持っている人も同様です。

#「自分はなんでもできる」という根拠のない自信は、落胆を生み、やる気を下げる

その有名な例が、マイケル・ジャクソンでしょう。彼は、若くして成功し、ギネスに「歴史上もっとも成功したエンターテイナー」として認定されました。出す曲、出す曲が大ヒット。CMの出演料でも史上最高額、グラミー賞を年間最多受賞など、10個以上のギネス記録をとったのです。
心理学の用語では「万能感(ばんのうかん)」と言いますが、おそらく、マイケル・ジャクソンには「俺は万能だ! 俺は何でもできる!」という気持ちがあったことでしょう。しかし、段々とマイケル・ジャクソンの人生には、冬が訪れます。老化していく容姿、売れなくなっていくCD……。マイケル・ジャクソンの、理想と現実の差がパックリと開いていったのです。それはまるで、雪山や氷河で、登山者をのみ込んで殺してしまう、深い割れ目のように。
マイケル・ジャクソンは、老化していく容姿に抵抗し、整形手術をしました。スーパースターにふさわしい容姿を手に入れようとするも、結果は失敗。最後は、薬物に手を出して、薬物中毒で命を落とします。
分かりますか? 理想と現実の差が広がれば広がるほど、やる気がなくなり、うつに近い状況になっていくのです。

対処法6:現実を直視する

「理想と現実の差が広がれば広がるほど、やる気がなくなる」ということが分かっているのであれば、私たちはどういう行動をとればいいのでしょうか? その答えを、心理学はすでに用意しています。
それは、現実を直視すること。以上。
「俺は万能だ! 俺は何でもできる!」という気持ち、すなわち万能感は子どもに多い心理です。子どものころ、男の子であれば「ぼくは特別な存在だ! ぼくはヒーローだ!」と思うもの。あるいは女の子であれば「わたしはお姫様」と思うもの。
子どもが、そういった万能感を持っていることは当たり前のことです。しかし、大人になっても、そういった万能感を持ち続けているのは危険なことです。心理学において成長とは、「自分はなんでもできる」という万能感を手放すことだからです。
大人になっても、「俺は万能だ! 俺は何でもできる!」という気持ちを持っていると、理想と現実の差が大きくなります。そして、その差が大きくなればなるほど、落胆も大きくなります。これが、やる気が出ない原因なのです。
あげくの果てに、「自分はこんなものじゃない。まだ本気になってないだけだ」と現実逃避をしている人もいますよね。これではいけません。
理想と現実の差を広げないためには、「ああ、自分って、このくらいの力しかないんだ」と現実を直視することです。そして、高望みをしなければ、理想と現実の差は広がりません。

#今の自分の実力や性格、状態、容姿などを受容すると、落胆が減る

等身大の自分、今の自分を、「これでいいんだ」と認めてあげてほしいのです。そして、あまりにも高すぎる理想は持たないこと。この2つを心がけてください。それができれば、落胆して、やる気が出ない状態は避けることができるでしょう。
人生がうまく行っていない人は、こう考えるのは辛いかもしれません。しかし、人生には一発逆転はありません。コツコツと人生を変えていきましょう。

@原因7:燃え尽き症候群

前述したとおり、周りの環境からのストレスは、やる気をなくしてしまう原因でしょう。しかし、世の中には、自分で自分に対してストレスをかけて、やる気をなくしてしまう人もいます。その典型例が燃え尽き症候群の人です。
燃え尽き症候群とは、大きな目標達成をして、やる気が出なくなってしまった状態です。報われ感がなく、自分はダメだと感じている状態ですね。これは自分を追い込んでしまうことが原因です。
燃え尽き症候群になりやすい人のパターンはいくつかあります。
(1)
頑張らなければいけないと思っている人
(2)
自己犠牲をしなければいけないと思っている人
(3)
人からの賞賛や感謝、評価で自分を満たそうとする人
こういった特徴がある人は燃え尽き症候群になりやすく、その結果、やる気が出ないということになりがちです。

#自分を追い込みすぎて、燃え尽きると、やる気が出なくなる

私は起業前、松坂屋という百貨店で働いていましたが、そのときの上司もまさにこのパターンでした。「自分はとにかく頑張らないといけない」と思い込んで、休日出勤を続けていたのです。
そんなライフスタイルを10年ほど続けていた上司に、ある日突然、それは起こりました。やる気がプッツリと切れてしまったようで、朝、体がまったく動かない。しょうがなく病院に行ったら、「燃え尽き症候群の可能性がありますね」と言われてしまったそうです。その結果、会社を数ヶ月休んでいました。
あなたは、自分を追い込みすぎていませんか?

@対処法7-:自分を追い込むのはやめる

燃え尽きる原因は、前述したとおり、自分を必要以上に追い込んでしまうからです。
では、なぜ自分を追い込んでしまうのでしょうか? その理由は、セルフイメージの低さが原因である場合が多いです。言い換えると、自分のことを無条件に価値があると思っていないのです。
(1)
頑張らなければいけないと思っている人 → 「頑張らない自分には価値がない」と思っている
(2)
自己犠牲をしなければいけないと思っている人 → 「自己犠牲をしなければ、自分には価値がない」と思っている
(3)
人からの賞賛や感謝、評価で自分を満たそうとする人 → 「人よりも優れていなければ、人から感謝されなければ、人から評価されなければ、自分には価値がない」と思っている
わかりますか? 強烈に自分を追い込んでしまうのは、こういった心理があるのです。他には「苦しいことを乗り越えるのが人生だ」とか、「私は間違いをしてはいけない」というような思い込みが、行動に駆り立てている場合があります。
ですから、私からのお願いです。もし、あなたが自分を極端な行動に駆り立ててしまうようなパターンだとしたら、どういった思い込みが、その原因になっているのか、探ってみて欲しいのです。

自分を行動に駆り立てている「思い込み」に気づくことが大事

「とりかかった問題は最後までやらないといけない」と思っているから? 
「誰かに助けをもとめてはいけない」と思っているから? 
「いつでも積極的なことがいいことだ」と思っているから? 
「気乗りしなくても、根性でやるべきだ」と思っているから? 
色々な思い込みが、私たちを行動に駆り立てます。
いずれにせよ、自分を極端な行動に駆り立ててしまうようだとしたら、その裏には思い込みがあるはずです。それに気づいて欲しいのです。
その方法は、自分を極端に追い込んでいることに気づいたら、「なぜ?」と5回、自問してみることです。
「私は頑張らないといけない」→「なぜ?」→「頑張って、成功しないといけない」→「なぜ?」→「成功しないと私は価値がある存在だと認めてもらえないから」……というように、自分の心を探っていくと、
「●●という条件がなければ、自分には価値がない」と強烈に信じこんでしまっている場合も少なくありません。
もしあなたが、ひんぱんに燃え尽きてしまう場合、カウンセラーに相談してみてください。
by
やる気の心理学HP

@原因8:終わりに~やる気の出る言葉、名言なんて対症療法!

いかがでしたでしょうか? やる気が出ない原因には、色々な理由が裏にあることにお気づきいただけたと思います。
こう考えると、分かりますよね。多くの人はやる気が出ないと言って「やる気の出る名言」が書いてある本を読んだりします。あるいは、インターネットで「やる気が出る言葉」を読んだりします。

しかし、やる気の出る言葉を読むのは対症療法です。今やる気が出たとしても、明日になったら、そのやる気は下がっていることでしょう。もし本当にやる気を出したいのであれば、しっかりと根本の原因を解決して欲しいのです。それをしなければ、安定したやる気は得られないでしょう。

やる気の出る言葉や名言で、瞬間的なやる気を出すよりも、本当の原因を解決する

そのためにも、この記事をチェックリストがわりに見なおして、「本当のやる気」を持続させてくださいね。

##その他1
環境を整える
毎日同じ時間帯でやるべきことの準備をする。
5
分~10分と短時間を設定し取り組んで見る

##その他2
@「やる気が出ない」というとき、やる気を出そうと試みるのも1つですが、
「やる気って必要なのかな?」と考えてみる。
「自信がないからできない」というとき、自信を持とうと考えるのも1つですが、
「自信って必要なのかな?」と考えてみる。
「決断できない」とき、決断するために、あれこれ試すのも1つですが、
「決断する必要あるのかな?」と考えてみる。
一般的には、やる気も自信も決断も重要なことかもしれません。
ですが、よく考えてみると、わざわざ「やる気」を出さないといけないことは、
あまり「好き」なことではないのかもしれません。
楽しむときに「自信」なんて必要ないですし、
「決意」して趣味に集中する、なんてしませんよね。
どんなときに、やる気が必要で、どんなときはやる気なんて関係なく、行動できるのか。
どんなとき、自信を必要として、どんなときは、自信に関係なく行動できるのか。
どんなとき、決意が必要で、どんなとき、勝手に行動できてしまうのか。
そんな「違い」を発見してみると、
あなたの持っている力を引き出す秘密に近づくことができるでしょう。

by【自己維新】

参考:非常に簡単な「やる気対処策」~
それはやる気をまったく頼りにしないと決める方法です。
頼りにしないでどうするか。
それは哲学者のヒルティが簡潔に教えてくれています。
「よけいなことは考えずに、時間を決めて毎日それに取り組んでみること。
そうすると「やる気」は自ずとわいてくる」というものです。

あえて、やらないでみよう。
やらなければいけないのに、どうも自信がない。
そんなとき、無理にやるのではなく、
思いっきり好きなことをやるとか、
「絶対にやらない」と決めてみるのも、1つの方法です。
私も以前、気分が乗らないことがよくありましたが、
そのとき、あえて「何もしない」「思いっきり休む」という
方法を選択したことがあります。
すると、次第に「~したい」という気持ちが募ってきて、
やらずにはいられなくなりました。

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