本日の心理学・名言16714-3

「~][~さま」「~さんにはどういう意味があるのか

頂いたメールを見て宛名や名前をどのように書いているか
あるいはどのような敬称をつけているのかをチェックすると
ある程度差出人の心理や人間性を知ることができます

口癖と同じように書き癖が出やすい所だからです

オーソドックスな 宛名書きは 千石涼太郎様 というようなフルネーム+ですね

手紙の場合はフルネーム+またはフルネーム+殿以外には
ありえないと言っても過言ではないわけですから
メールでもフルネーム+が基本であることは間違いのないところです

しかし実際はビジネスメールにおいてもフルネーム+さま
という”カナの敬称が使われることは珍しくありません
私も時々使用しています

さてこの「~さま」はどんな目的で どんな心理が働いて使用されているのでしょうか

まず考えられることは、「~さま」という柔らかい表現を用いることで
肩苦しくない 関係を求めているということです

ビジネスなどオフィシャルなメールの場合
どうしてもメールの内容はビジネスライクになってしまいますので
少しでも和んだ雰囲気にしたいという思いで「~さま」とするわけです

意識的にそうしている人の中には本当に親しくなりたいのではなく
相手の心を開かせよう」と言う恣意が含まれているケースもありますので

全てが好意的とは限りませんが、
少なくとも
悪意をもって「~さま」
と書く人は少ないと考えて良いでしょう

しかし、「~さんという書き方もビジネスの世界では好ましくありませんね
「~と比べてカジュアルですから少なくとも敬っている態度ではありません

親しみはあるけれど敬意とまでは至っていないことが見て取れます

宛名がフルネームではなく「名字+さま」→「 名字+さんとなるとさらに敬意の度合いが下がります
自分と同等もしくは下に見ているのでしょう

目上の人やお客様にフルネームではなく苗字+
メールや FAX を流すことは失礼にあたることです

相手を軽んじているか
あるいは礼儀や相手を立てるという行為に無頓着な人とみるべきでしょう

ましてやカタカナで相手の名前を書くようでは軽んじているのがいるのは明白です

ただし軽んじられているのはメールを受け取った当人だけとは限りません

他人を尊重したり敬う心を持ち合わせていない精神的に未熟な人物
自分本位の人間の可能性があります
礼儀そのものを知らない人
すべての人に敬意を払う必要性を感じていないものだからです

昨今では役所でも「~殿を使わなくなっているそうです
それでも使いたがる人は 封建的で保守的な環境で育った人の可能性が高いようです

*恣意(しい):自分の思うままに振る舞う心。気ままな考え