本日の心理学・名言15734-11

A
#転移の関連づけ

転移(transference)は精神分析の防衛機制の一つで、
過去の出来事や人物に向けていた強い感情を、現在の出来事や人物に向け変えて投影する心理であるが、
『過去の出来事』と何らかの共通点がある『現在の出来事』を結びつけてしまう錯覚が
『転移の関連づけ』と呼ばれるものである。

転移の関連づけで判断・選択を誤らないためには、
『現在の問題・対象』についてだけ集中的に考えるようにして、
『直接的に関係しないそれ以外の過去の問題・対象』を交えないようにすることが大切である。
今は今、過去は過去の境界線を明確にして、二つ以上の問題・事例を同時に考えるような場合でも、
『それぞれの類似点と差異』を落ち着いて分析していくようにしなければならない。

B
#エディプス・コンプレックス

男根期に生じ始める無意識葛藤として提示された。
日本では訳語としてエディプス複合と呼ばれることもある。
男根期:ジークムント・フロイトが主張する5つの性的発達段階うちの1つです。
男児は、母親を手に入れようと思い、また父親に対して強い対抗心を抱くという、
幼児期においておこる現実の状況に対するアンビバレントな心理の抑圧のことをいう。

フロイトは、この心理状況の中にみられる母親に対する近親相姦的欲望を
ギリシア悲劇の一つ『オイディプス』(エディプス王)になぞらえ、エディプスコンプレックスと呼んだ。

*アンビバレント:
精神医学の分野では、一定の人物、対象、状況に対し全く相反する感情、態度、考えを抱くこと

C
スキーマ
認知心理学において用いられる言葉で、
人間の認知過程を説明する際に用いられる概念の1つです。

ある物事に関する知識について似たような例が集まってくると、
それらに共通したものを抽出して一般的知識として捉えることが可能になります。
例えば、タイヤが4つ付いていて、人が出入りする扉があり、
中にはハンドルや座席があり、一部ガラス張りで中が見える鉄の塊というと、

多くの人は「自動車かな」ということが頭に浮かび、
少なくとも電車や馬車とは違うものだろうということが分かると思います。