本日の心理学・名言7208-3

人間力とは人間の総合的な力のことだろう。
知識、技能、教養、人間関係力、実行力、徳性といった
もろもろの要素が総合して練り上げられ、発酵し、結晶するもの、
それが人間力であろうと思われる。
中には金力や財力、地位といったものも人間力の重要な要素、と言う人もいる。
確かに、現実的にはそれも一つの要素には違いない。
だが、それらをすべて失っても、
なお輝きを失わぬ人格の力こそ人間力と言うべきだろう。

その人間力を養うには何が必要か。

根本になくてはならないのは、憤(ふん:ふるいたつ)の一字である。
物事に出会い、人物に出会い、発憤し、感激し、
自己の理想に向かって向上心を燃やしていく。
そういうものを根本に持っていない人に、人間力はついてこない。

次に大事なのは志である。夢と言ってもいい。
いかなる志、夢を持っているか。その内容が人間力の大小厚薄重軽を決める。

第三は与えられた場で全力を尽くすこと。
人生の経験をなめ尽くすことと言ってもいい。

第四はその一貫持続であり、
第五はすぐれた古今の人物に学ぶことである。
すぐれた人の生き方に学ぼうとしない人に人間的成長はない。
そして最後に大事なのは素直な心だろう。
松下幸之助氏は最晩年まで、「素直の十段になりましょう」と言い続けたそうである。
素直な心、柔軟心こそ、人間力を高めていく上で欠かせない一念であろうと思われる。

by
「一日一言」