本日の心理学・名言2666-3

心理学・心理セラピー分野の人は、
「解決の方法」「解決のチャンス」「使えるもの」のことを、
「リソース」と表現することが多いですが、つまり、リソース=資源なのです。

原因というのは、
犯人探し、責める相手探しにつながりやすい発想です。
それに対して、リソースだと考えることは、
私をこんな状態にしてしまった犯人について、
不問にする、というわけではないものの、
とりあえず今、それは置いておいて、状態が良くなる方に集中しよう。
犯人探しは置いておいて、解決の最短距離を探そう。
良くなる方に、全力を傾けよう。
そういう発想に基づいています。

そもそも原因が、
生まれつきの、精神的な「もろさ」にあるのか、
外的環境によるにものなのか、
それも、幼少期の生育環境の影響なのか(過去)、
あるいは、現在のストレス的環境なのか(現在)、
完全に結論を出すことは難しいんですね。

それに、生まれつきの要因が大きいという結論が出たところで、
遺伝子DNA総入れ替えする?とか、
全く無意味ですし、ムリですから。
そうなると、とりあえず、さしあたって、
まず、取り組めることから取り組んでみよう。
そう考えていくんですが、
そのときに、誰でも少しは持っている、
過去の感情をスッキリさせたり、
幼少期に決めてしまった「幼児決断」を振り返り、再決断してみたり、
そういった部分から取り組んでみるのは、有効な方法です。

同様に、少し違う例を挙げますが、
自分を責める傾向があって、
でもそのことをガチガチの心理的防衛で固めて、
すぐには、内面と向き合うところまで、たどり着きそうにない。
そう見えるときには、
「仕事のストレス、減らせません?」とか、
「家族の中の役割で、今すぐ降りても、
死なないことをやめてみませんか?」
というように、
見立てでは、本質的課題ではないと思うけれど、
でもまず、ひとつでも、心の荷物を下ろせそうなところから、
取り組んでいこう。
そういう提案をすることもあります。

まとめますと、
私が提案する道というのは、「原因」ではない、ということ。
今現在の状態を認めた上で、
今から良くなっていくために、一番有効な道は何か?
それを、提案するように、心がけています。
それに取り組んだら、良くなりそうかどうか。
それだけです。
*幼児決断~衣食住を握られている幼児が、苦肉の策として自分に言い聞かせる決断
by女と男の「心のヘルス」