本日の心理学・名言2465-5

栗の節句とは、苦がなくなるということである。

栗はイガの剛(こわ)いものである。
そのイガを取れば、中に皮があり、また、渋がある。
その皮なり渋を取れば、まことに味わいのよい実が出て来る。
人間も、理を聞いて、イガや渋を取ったら、
心にうまい味わいを持つようになるのです。

人間は剛(こわ)いイガを持っております。
我、高慢、欲というイガです。
身びいき、身勝手、気随(きずい)気ままという
皮や渋も持っております。
イガ同士の人間が暮らしていますので、
毎日引っかかってしょうがない。
しかも、自分のイガには気が付かず、
相手のイガだけが気になるし、
邪魔になってしょうがないのです。
誰でも、思うようになれば腹は立たないのですが、
思うようにならないから腹も立てるし、苦になるのです。

苦労は向こうからやってくるようにばかり思っていますが、
実は苦の種は、こちらが持っている。
つまりイガであります。
こちらにイガがあれば、真綿に包まれていても、
引っかかります。
こちらが丸くて、つるつるしていれば、
たとえ相手がイガでも引っかかりません。
人間同士の世界でもそうでありますが、
この世界は神様が心通りの運命が与えられる、
ご守護下さる世界であります。
イガをとったら、苦がなくなる世界がひらけて来ます。
*剛(こわ)い:かたくてしっかりしている。
*参照:用語集
by話の台第一集