@ダブルバインドとは3/5
*幼児決断~7つのパターン2/2
#5:「成長するな」という禁止令(インジャンクション)の場合
親が立派で子供はいつでも親の保護下にあったり、
手伝ってもらって勉強をして利するという場合に与えられます。
子供の側は「よし、それなら何も最後まで頑張ってやることは絶対ないのだ。
いつでも中途半端で投げ出してやろう」という決心をするかもしれませんし、
「僕は間抜けだ」「間抜けらしく生きてやろう」とか、
そういう決心が成立する可能性もあります。
*利する:利益がある。また、利益を得る。
#6:「男の子、女の子であるな」という禁止令(インジャンクション)の場合
あなたが四人姉妹の末っ子で、
親から「もし、お前が男の子ならなぁ」態度を示した時に成立し、
お母さん、お父さんがそう望むなら私は男に負けない人生を送ろう」
という決断をしがちです。
その決断によって彼女は男勝りの人生を歩むということになるでしょう。
#7;「正気であるな」「健康であるな」という禁止令(インジャンクション)の場合
子供が病気の時だけ熱心に世話をして、
健康な時には全く無視したり、あるいは両親に不和があって、
子供が少しおかしな行動をしたり、病気になったりすることで、
両親の間が断絶されず何とか家庭崩壊をまぬがれて、
子供の世話にかまけてしまうという場合にこのメッセージが与えられます。
子供の側は身体全体で、
私は正気ではない、病気なのだ。
誰にも負けないほど病理的な人間になってやる。
そうすれば両親のためになりそうだ」というような決心をします。
統合失調症のような状態の中には、
このメッセージに対する幼児決断の表れという場合が多いのです。
#8:「所属するな」という禁止令(インジャンクション)の場合
両親がフラフラの浮浪の旅を続けていたり、
そういう精神状態である場合に子供に与えられるメッセージです。
子供の側に取りますと
「誰にも所属しない」
「どんなグループにも属さない」
「自分は、どこにも所属しないから、自分は誰からも愛されるようにならない」
というような幼児決断する可能性があります。