@ダブルバインドとは2/5
*幼児決断~7つのパターン1/2
#1:「何々するな」という禁止令(インジャンクション)の場合
「私は他の人のようにはっきりと意見を表明できない」
というような幼児決断をしやすいことになります。
#2:「存在するな」という禁止令(インジャンクション)の場合
これに近いニュアンス(お前が居なければ・・・・)の禁止令に対する子供の反応として、
子供は「よし、それなら必死に働いて自分の存在を認めさせよう、
でもいざとなったら、いつでも自分が身を引こう」というような幼児決断をしやすいものです。
また、「もし、私が死んだなら、あなた方は私を愛してくれるでしょう」とか、
「例え自分を殺すようなことをしても、絶対に目にものを見せてくれるぞ、
絶対に復讐してやるぞ」というような幼児決断をしやすいものです。
#3:「重要であるな」という禁止令(インジャンクション)の場合
親の立場が強調されて、
子供が後回しにされた場合や大人と子供とにはっきりした差別がある場合に
与えられるインジャンクションで、
これに対する幼児決断として
「よし、それでは他人を喜ばせて満足されるように努めてみよう」とか
「自分は絶対にでしゃばらないで、一番最後に回って皆の世話をしよう」とか
「どんな場合でも自分は目立たないように、頭角を現すようなことをしないようにしよう」
などが挙げられます。
#4:「子供であるな」という禁止令(インジャンクション)の場合
例えば父親が早く死んで母親が長男に
「お前だけが頼りだ」という態度示す場合に成立します。
この場合一刻も早くお母さんの話し相手になって、
お父さんの変わりになろうという幼児決断をしがちになります。
こういう決心によって年齢以上に背伸びして、
大人びたり、強がったり、自分自身の自由な子供の自我を正直に
表現できない大人ができてしまいます。
これは、ある意味でコンピューター的な問題解決能力は持てる人生脚本ですけれども、
自由な子供の自我の中にある伸び伸びとした動きを不自由にしてしまうインジャンクション
その結果、一生懸命に努力すればするほど、..
かえってそれが仇となって、対抗禁止令より、
先に潜伏している禁止令によってストッパーかかって実行不可能になるという
自己矛盾のカラクリが働き出すのです。