@A:
空を見上げて見ませんか~小さな「好き」を持ち続ける
自分が好きと思うものについて口に出してみることは良いと思います。
例えば「私は無類のパン好きで、パンが大好きです」と話していると、
色々な方が「あそこのお店が美味しかったよ」と教えてくださいます。
私の「好き」を知ってくれた人のおかげで輪が広がっていくのです。
大人になると、「これでは仕事にならない」とか、
「そんな事の何がいいのとか」と
マイナスな言葉が降りかかることもよくあります。
でもそこで諦めてしまったら、自分の世界はすぐ終わってしまいます。
私が今、お仕事にしている宇宙についてもそうです 。
子供の頃から星が大好きで、「将来は宇宙や星の仕事をしたい」と思い、
それを周囲の人にも話していました。
幸運にも誰も私の「好き」を否定せず、むしろ応援してくれました。
周りがアイドルに夢中になっているときに、
私は土星の写真を持ち歩いていましたが、
それを聞いて笑い出す友人は一人もいませんでした。
高校の先生が天文台に電話をかけて、
「うちに星が大好きな生徒がいるので見学させてもらえませんか?」
といったと問い合わせてくださったことがあります。
そのような理解と応援があったから、今の私があるんだと思います。
好きなことは何でもいいのです。
自分の持っている小さな「好き」を持ち続けていれば、
いつか大きな夢になって叶うことがあります。
仕事にならなくとも「好きなこと」が ある日々はとても楽しいはずです。
身の回りの美しさに、目を向け自分の中の小さな「好き」をあきらめないことこそが、
毎日を面白くする秘訣ではないかと私は思います。
@B:
創業の精神とは何か。
本誌が取材を通して出会った人たちの姿から三つの要素が浮かんでくる。
その第一は「必死」の精神である。
死に物狂いである。寝ても覚めても考えるのは仕事。
仕事と「心中す」るくらいの愛情と努力を仕事に注ぐ。
第二は「必死に努力することを厭わない」
楽しむ。いや、楽しむ気持ちを超えている。
「没我」である。仕事と一体になっている。
そういう日々の繰り返しの中で何かを会得し、創業者魂を鍛えていく。
by藤尾秀昭(ふじお・ひであき(致知出版社代表取締役)