本日の心理学・名言17746-1

自分を信じなさい。
鉄製の弦が響けば、あらゆる心が感応して震え出す。
by『エマソン 運命を味方にする人生論』(渡部昇一・著)
鉄製の弦を響かすと、その音がいろいろなところに共鳴していくといいます。
鉄でできた弦を指で奏でて響かすのは、とても難しいことです。
しかし、自分を信じて弾いてみれば、音が響いていく。

そして、それを聞いた人びとの心を震わせることができるというのです。
この「鉄製の弦」は、われわれの日常でいえば、
「難しい課題」と置き換えてもいいでしょう。

そのような難題に果敢にチャレンジしていく人の姿は、
見ている人びとを感動させ、共感させます。

まさに「心が感応して震える」のです。
そのような共鳴音が出てくるような頑張り方があるのだと、
エマソンはよく知っていたのでしょう。
しかし、そのような共鳴音を引き出す人となるためには、
何があっても揺るがない確信を得てこそ、
自分に自信が生まれ、堂々と自らの主張を述べることのできる人である必要があります。

それこそ人を感化できるのです。
まず自分を信じないことには、他人を感化することなどできはしないのです。
「自分を信ずる」とは、「決意を固める」ということです。
だから、決意というものは本来、そう簡単に固めてはいけないのです。
考えて考えて考え抜いて、これ以上考えることがないというくらい考えた末に決意する。
そのとき、本当の決意が生まれるのです。

そして、それほどの決意だからこそ、
それを口にすれば周囲にまで響いて共鳴する人が出てくるのです。
*感化:人に影響を与えて、心・行いを変えさせること。