本日の心理学・名言16912-1

A
我々は、他人はみんな実際以上に、自分よりも幸福だと 思い込んでいる。

by
モンテスキュー
「あの人は、やりがいがある仕事があって、いい家族に恵まれていて、私よりもずっと幸福に違いない」
と言う人がいます。

要するに、周りにいる人たちを、うらやんでばかりいる のです。
もしかしたら、人間には、他人を自分より幸福だと思い込んでしまう
心理傾向があるのかもしれません。
しかし、そのように他人をうらやんでいても、幸福にはなれないでしょう。
幸福になるためには、自分と他人を比較する前に、
まずは自分自身の生き方をしっかりと見つめることが大切です。

そして、自分ならではの個性的な人生を築き上げていくのです。
そもそも「あの人は、やりがいのある仕事があって」「 あの人は良い家族に恵まれていて」
と考えること自体、実は間違いである場合も多いのです。

他人を、必要以上に高く評価しているだけだったりします。
他の人たちも、実は仕事や家族のことで色々な不安や悩みを抱えているに違いないのです。
つまり、自分が考えてるほどには他人は幸せではないのです。
ですから、他人をうらやんでも、幸福にはなれないといえるのです。
他人に惑わされることなく、自分自身が何をするかするべきかを考え、
自分らしく生きていくことでこそ、幸せを手にすることができます。

B
私たちの全生涯は、死に対する準備なのである。

by
キケロ
人間はいつ死ぬかわかりません。
「私の寿命はまた長いはずだ」と思っていても、
もしかしたら明日死ぬ運命にあるかもしれないのです。
そう考えると、いつ死んでもいいように準備しておくことが大切になるでしょう。

ただし、ここでいう「準備」とは身辺整理をしたり、遺言を書いたりすることではありません。
哲学的な意味での準備です。
いつ死んでも心残りがないように、今日という日を全力で生きるという意味なのです。
死ぬ間際に、「死にたくない。私にはまだまだやることがある」とジタバタしてしまうのは、
毎日を全力で生きてこなかったからかもしれません。

「生き切っていない。全てをやり切っていない」という未練があるから、
「まだ死ねない。死にたくない」
と取り乱してしまうのです。
今日という日を全力で生き切っていけば、死に臨んでも、「やり残したことはない。
思い残すことはない」と平静な気持ちを保つことができるでしょう。
「いつ死んでもいいように、今日という日を全力で生き切る」という心構えを持つことが、
哲学的な死の準備になるのです。