本日の心理学・名言16896-5

A
神は人間に一つの舌と二つの耳を付与した。
しゃべるよりも二倍多く聞くためだ。

by
エピクテトス
人間は、一つの舌と二つの耳を持っています。
それは、神様が人間に、「自分の一つの意見を述べたら、人の意見を二つ聞きなさい」
と教えるためだったのかもしれません。

人と付き合って行く時にも、この「一つ話したら二つ聞く」という心がけが大切になります。
よく「私は口ベタだから成功できない」という人がいます。
しかし、口べたをあまり気にすることはないのです。
聞き上手になって、人の話を 柔軟に聞くようにする方が賢明です。
ただし、ただ黙って聞くだけではなく、うなずいたり、あいづちを打ったりして、
「分かります」「共感します」というサインを送るほうがいいと思います。
そうやって誠実であることを示せば、相手の好意を得られるでしょう。
その結果、信頼関係を築くことができ、そこから成功のチャンスが開けることも多くなっていきます。
なぜなら、話をよく聞いて、意見柔軟に聞き入れる人に対して、
周りの人たちは自然に、「あの人に協力したい。あの人についていきたい」と思うからです。

結局は聞き上手な人の方が成功しやすいのです。
また周りの人に好かれて、幸せに生きていくこともできます。
*あいずち:相手の話にうなずいて巧みに調子を合わせること

B
実力以上に立派な人間であろうとはしてはいけない。

できそうもないことを自分に欲求してはいけない。
by
ニーチェ
人は、誰でも向上心があります。
「もっと大きな人間に成長したい」
「目覚ましいことを成し遂げて称賛を得たい」
「より高い地位について、更なる自己実現をはかりたい」
といった意欲をほとんどの人が持っているでしょう。
もちろん、それは素晴らしいことです。
しかし、時に、こうした意欲が先走りしてしまうことには注意した方がいいと思います。
ニーチェが指摘している通り、
実力以上に自分を立派に見せようとしたり、
今の実力では到底できないことを自分に課してしまうことです。

そのように先走りしてしまうと、大きな失敗をしたり、
プレッシャーから自分自身が押しつぶされたりすることになりかねません。

今の実力よりも少しだけ頑張れば、
達成可能な目標を目指して努力していく方がいいと思います。

少しずつ、ステップアップしていくことが大切です。
あせったり急ぎすぎたりしては、自分をダメにしてしまうでしょう。
向上心を持つのは、素晴らしいことなのですが、あまり先走りしないことも大切です。
*目覚ましい: 目が覚めるほどすばらしい。驚くほどすばらしい
*称賛(しょうさん):褒めたたえること。